四国の霊場八十八ヵ所

阿波の国・徳島県の霊場

第19番 立江寺(たつえじ)

第19番立江寺の塔

聖武天皇(在位724~749年)の勅願により、行基が開基しました。
行基は白鷺に導かれてこの地にやってきたといいます。
光明皇后(701~760年)の安産を祈願し、約6センチの小さな金色の地蔵菩薩を刻み本尊として安置しました。

後の弘仁6年(815年)、弘法大師が四国霊場開創の際訪れたとき、本尊があまりにも小さいので紛失を心配して、等身大の延命地蔵菩薩を刻み、その胎内に行基が刻んだ小さな像を納めました。

創建当時は、現在地より少し西の清水の奥谷にありましたが、天正年間(1573~1592年)に焼失しました。
その後、蜂須賀家政が現在地に移転し再建しました。

立江寺は、四国八十八ヶ所に4つある「関所寺」のひとつで最初のお寺です。
心がけの悪い遍路は山門から先に進めないといわれています。注意!!注意!!
わたしはなんとか追い返されずにすみました。

立江寺のお地蔵さん

こういう話が残っています。

享和3年(1803年)のことでした。
石州(島根県)の浜田にお京という女がいました。
このお京が立江寺に詣でたときに、お京の黒髪が突然逆立ち、鉦の緒に絡みつき離れなくなるという事件が起こりました。
お京は郷里で夫の要助を殺し、密通相手である長蔵と駆け落ちし心中をはかりましたが果たせず、遍路に出たのでした。
突然の出来事に驚いたお京は、仏罰の恐ろしさを知り、懺悔したところ、髪の毛は頭の肉もろとも離れたといいます。

その時の髪の毛がついた鉦の緒が本堂に安置されています。

寺宝の絹本着色釈迦三尊は、鎌倉時代の作で国の重要文化財に指定されています。

立江寺本堂

妻のつえ
 かりて旅立つ
  へんろかな
       (義翁・句碑)

ふるさとも
 竹山ばかり
  五月雨
      (怒雪・句碑)

第19番 橋池山 立江寺(きょうちざん たつえじ)

徳島県小松島市立江町若松13
JR牟岐線立江駅から約500m
徳島自動車道・徳島ICから国道55号を小松島市方面へ向かい、赤石トンネルを抜けて交差点を右折。約30分。
御詠歌 いつかさて西のすまいのわが立江 弘誓の舟に乗りて到らん
本尊/延命地蔵菩薩 宗派/高野山真言宗 開基/行基 宿坊/あり(要予約)
次の第20番札所・鶴林寺まで約15km、車で約45分