四国の霊場八十八ヵ所

伊予の国・愛媛県の霊場

第56番 泰山寺(たいさんじ)

第56番泰山寺の入口

泰山寺がある一帯は、毎年梅雨の時期になると、蒼社川が氾濫し、田畑や家屋、さらには多くの人命を奪っていました。
それゆえ、村人たちは、蒼社川のことを「人取川」とも呼んで恐れていました。

弘仁6年(815年)、弘法大師がこの地を訪れた時も蒼社川は氾濫していました。
弘法大師は、その氾濫ぶりを見て、村人たちを指導して、土手を築き、河原に堰を築き、そして「土砂加持」の秘法を行ったところ、満願の日に延命地蔵を感得したといいます。

弘法大師はその尊像を刻み、金輪山一帯に伽藍を建立しました。
その時手植えした松が、「不老松(忘れずの松)」で、近年枯れるまでは大師堂の前にありました。

泰山寺本堂

天長元年(824年)、淳和天皇(在位823~833年)の勅願所となって、延命地蔵を祀る泰山寺を本坊とし、阿弥陀寺、観音寺、泉ノ坊など10坊を擁する大寺になりました。

その後、兵火で何度か焼失し、寺の規模は縮小し、場所も金輪山の上から麓へ移されました。
泰山寺は田園風景の中にあり、石垣の美しさがひときは目をひく高台にあります。
白壁塀の外には、七体の仏像が置かれています。

泰山寺不老松
不老松(忘れずの松)

念ずれば
  花ひらく
      (坂村眞民、石碑)

第56番 金輪山 泰山寺(きんりんざん たいさんじ)

愛媛県今治市小泉1-9-18
JR予讃線今治駅から約2.5km
西瀬戸自動車道(しまなみ海道)・今治ICから国道196号を西条市(旧東予市)方面へ。約5分。
御詠歌 みな人のまいりてやがて泰山寺 来世の引導頼みおきつつ
本尊/地蔵菩薩 宗派/真言宗醍醐派 開基/弘法大師 宿坊/あり(要予約)
次の第57番札所・栄福寺まで約3km、車で約10分