四国の霊場八十八ヵ所
伊予の国・愛媛県の霊場
第60番 横峰寺(よこみねじ)
横峰寺は、西日本最高峰の石鎚山(1982m)の中腹(標高700m)にあり、険しい遍路道を行く四国霊場最大の難所といわれています。
今は車で狭い狭い道をくねくね曲がりながら、お寺の500m手前まで上って行くことができます。
道路管理費として、1800円かかります。
領収書を見ると平野施設利用許可証となっており、新居森林組合が管理しているようです。
片道6km、往復12kmの道路施設、駐車場、水洗トイレ、お寺への歩道などの維持管理費に充当しています。
と、書いてあります。
横峰寺は四国八十八ヶ所で3番目の「関所寺」です。
関所とは、悪いことをした人や邪心を持った人は、お大師さんのおとがめを受けてこれより先へは進めなくなるといわれています。
心当たりがある人は気をつけてくださいね。
横峰寺は、白雉2年(651年)、修験僧の開祖、役行者小角(えんのぎょうじゃおづの)が石鎚山で修行中、蔵王権現を感得し、尊像を刻み、安置したのが寺の始まりといいます。
天平年間(729~749年)には、行基が入山して、大日如来を刻み、その胸に役行者小角の像を納めて安置しました。
後の大同年間(806~810年)に、弘法大師が寺から500mほど上方の星ヶ森で、42歳の厄除けの星供の秘法を納めた後、石鎚山山頂に上って21日間の修行をしました。
結願の日、再び蔵王権現が現れたので、大師は大日如来を刻み本尊とし、伽藍を建て四国霊場に定めました。
その後、寺は石鎚神社の別当寺とされたが、慶応4年(1868年)の神仏分離令で石鎚山西遙拝所横峰社となりましたが、明治42年(1909年)に再び横峰寺になりました。
参道には、紫陽花がたくさんきれいに咲いていました。
杉の樹に覆われていて、山の中の霊場という神秘的な雰囲気満点のそしてきれいなお寺でした。
世の中は思い通りには
なりませぬ
自分を低くすると
水はこちらに流れてくるよ
(妻白大明神)
第60番 石鉄山 横峰寺(いしづちざん よこみねじ)
愛媛県西条市小松町石鎚甲2253
JR予讃線伊予氷見駅から約12km
今治小松自動車道・いよ小松ICから国道11号を西条市方面へ。さらに県道142号へ。約30分。
御詠歌 たて横に峰や山辺に寺建てて あまねく人を救うものかな
本尊/大日如来 宗派/真言宗御室派 開基/役行者小角 宿坊/なし
次の第61番札所・香園寺まで約18km、車で約50分