四国の霊場八十八ヵ所
伊予の国・愛媛県の霊場
愛媛県
長い海岸線と西日本最高峰の霊峰・石鎚山、豊かな風土に彩られた伊予の国は、自我の心が次第に浄化され、他を思いやる心が目覚める「菩提の道場」です。
伊予の国・愛媛県には、第40番 観自在寺から第65番 三角寺までの26の札所があります。
主な札所は松山市、今治市、西条市などの市街地に集中しています。
シャクナゲの名所、第60番 横峰寺は西日本最高峰の石鎚山の中腹にあり、途中の星ヶ森には弘法大師が修行した石室が残され、中には大師の石像は祀られています。
近代俳句の基礎を築いた正岡子規を生んだ土地柄の松山市は、今も俳句づくりが盛んで、街のいたるところに俳句ポストがあります。
また、毎年8月には、「俳句甲子園」が開催されます。
約3000年前に湧き出した道後温泉は、聖徳太子も入ったという日本最古の温泉として全国的に有名です。
四国で一番高い山である石鎚山(1982m)は、古くから山岳信仰の対象であり、毎年7月には多くの信者が全国から集まり白装束で山に登ります。
県の北部にある今治市とその沖にある大島の間の来島海峡は、穏やかな瀬戸内海ではめずらしく潮流が速く、そのために起こる大渦のため海の難所となっています。
この海峡の上を本四架橋(尾道・今治ルート)・しまなみ海道の来島海峡大橋が架かっています。
しまなみ海道は、9つの島を10本の橋で今治市と広島県尾道市を結んでいます。
しまなみ海道は自転車でも歩いてでも渡ることもできます。
また、今治市は日本一のタオルの生産地でもあります。
温暖な瀬戸内海性気候のもと、山の斜面や瀬戸内海からのゆるやかな浜風を利用した温州みかんなどの柑橘類の生産が盛んで、全国一の生産量を誇っています。
紅まどんな、せとか、甘平、伊予柑などの種類が人気を集めています。
宇和島市を中心とする県南部地方(南予)は、複雑なリアス式海岸を利用した真珠の養殖が盛んです。
また、ハマチ、タイ、ノリの養殖も行われています。
県の東部(東予)、四国中央市は製紙工業が発達しています。
新居浜市にある、別子銅山は住友グループ発祥の地です。
現在は閉山していまが、その跡地には「マイントピア別子」というテーマパークとなりその名残を見ることができます。
西条市は、石鎚山の花崗岩層を通ってきた地下水が到るところで湧き出ています。
この湧き水は「うちぬき」と呼ばれています。
県民性は、のんびりとあくせくしない、おっとりとしたマイペース型だといわれています。
愛媛県は野球が盛んな土地柄で千葉茂、藤田元司、西本聖、岩本明憲などのプロ野球選手を輩出しています。