四国の霊場八十八ヵ所
土佐の国・高知県の霊場
第24番 最御崎寺 | 第25番 津照寺 | 第26番 金剛頂寺 | 第27番 神峯寺 | 第28番 大日寺 |
第29番 國分寺 | 第30番 善楽寺 | 第31番 竹林寺 | 第32番 禅師峰寺 | 第33番 雪蹊寺 |
第34番 種間寺 | 第35番 清瀧寺 | 第36番 青龍寺 | 第37番 岩本寺 | 第38番 金剛福寺 |
第39番 延光寺 |
高知県
黒潮が生んだ男性的な土佐気質がおりなし、若き日の青年・弘法大師が修行した土佐の国は「修行の道場」です。
青年時代の弘法大師が修行した室戸岬と四万十川に近い足摺岬はともに聖地とされています。
大平洋に突き出た室戸岬のにある第24番 最御崎寺から宿毛市にある第39番 延光寺まで16のお寺があります。
しかし、高知県は四国で一番広いだけあり、札所と札所の間が長いところがあります。
阿波の最後の札所第23番 薬王寺から土佐の最初の札所第24番 最御崎寺までは約80km、第26番 金剛頂寺から第27番 神峯寺まで約35km、さらに第28番 大日寺まで約40kmあります。
また第36番 青龍寺から第37番 岩本寺まで約60km、さらに第38番 金剛福寺まで約100kmあります。
まさに修行の道場にふさわしいかと思います。
ほぼ大平洋に面した海岸線に沿って、雄大な大平洋や四万十川の清流など、豊かな自然を満喫しながら巡礼することができます。
第27番 神峯寺は、本堂まで150段の石段沿いに見事な日本庭園が整備され、その景観の美しさは四国88ヶ所でも随一といわれています。
高知県は四国で最も広い県で、約71,00k㎡あります。黒潮の影響を受け、温暖な気候で雨量の多い太平洋気候が特徴です。
その温暖な気候を利用して、園芸野菜の栽培が盛んで、温室を利用した促成栽培により冬の野菜の多くは高知県が供給しています。
ショウガ、キュウリ、ピーマン、ナス、メロンなども主力の農産物です。
高知平野では、かつては米の二期作(1年に2回収穫する)が盛んでしたが、土壌の疲労は大きくなるのでいまは廃れています。
水産業も盛んで、特にカツオの一本釣りは有名です。
土佐の代表的料理である「皿鉢(さわち)料理」は、大きな皿の上に名物の鰹のたたきをはじめ、刺身、揚げ物、焼き魚、寿司、そうめんなどを豪快に盛りつけられています。
なんでも、女性が台所での仕事をあらかじめ済ませておき、食事の最初から参加できるように配慮したという説があります。
いかにも酒好きな土佐の気質を物語っていると思います。
高知県の西部を流れる四万十川は、流れが穏やかなことからダムのない自然のままの清流として知られています。
「最後の清流」などといわれています。
全国的にもめずらしい「闘犬(土佐犬)」と「闘鶏(シャモ)」は高知県の代表的行事です。
幕末から明治維新にかけて、坂本龍馬や板垣退助らを生んだ自由民権の気風が見られます。
県民性を語るとき、「土佐の異骨相(いごっそう)」という言葉が有名ですが、これは、強引で頑固で一途であることを示しています。
坂本龍馬がその代表ではないでしょうか。
高知市にある月の名所として知られる桂浜には、太平洋を望む坂本龍馬の大きな銅像は建っています。
高知県の方言で、語尾に「~ぜよ」がよく使われています。
夏目雅子主演の映画「鬼龍院花子の生涯」で「なめたらいかんぜよ」とCMで使われ、記憶している人も多いことでしょう。